日記

キーワード 【 未解決凶悪事件ファイル

2008/08/06(Wed)
東村山デマ事件をいまだに“煽る”5人組の「段勲」
 1995年に東京・東村山市で地元の女性市議が駅近くのビルから落ちて死亡する事件が発生した。多くの週刊誌が特定教団を犯人視するような報道を行ったが、地元警察署の捜査では「自殺の疑いが強い」として処理された。女性市議が地元の洋品店で行った万引き事件で数日後に地検に出頭する予定だった。地元の東村山市では清廉潔白、悪を退治するイメージで売っていた女性市議やその一派にとって、この事態は到底容認できるような状況にはなかったと思われる。捜査においては、他殺を裏付ける確たる根拠(物的証拠、状況証拠)は出てこなかった。
 私も事後、ずいぶんたって現場を訪れたことがある。5階から転落したとされているマンションの住人の話では、当時その時間に5階の部屋にいたと証言したその男性は、「壁が薄いので争うようなことがあればすぐ聞こえます。エレベーターから人が降りてきただけでわかるほど。そのときそんな争ったような声はまったくなかった。そのことは警察にもきちんと話しました」と証言した。さらに一階に入っていたモスバーガーの関係者からも話を聞いた。
 この事件で教団による他殺説を吹聴した「発信元」は、主には同僚市議の矢野穂積と乙骨某らである。転落時、死亡した女性市議は靴をはいていない状況だったが、矢野は事務所内の捜査を故意に警察にさせなかった。乙骨は矢野らのリークをそのまま鵜呑みにし、モスバーガー関係者の話を曲解、あるいは意図的に捻じ曲げたのか、「虚構」を振り撒く役割を果たした。
 こうした動きと連動し、いまだに「怪しい、怪しい」と書いているのが、段勲というライターということになる。今年7月に同人が小学館文庫から出した『未解決凶悪事件ファイル』という本には、この事件がひとつのファイルとして詳述されている。29の事件が紹介されているなかで、そこに明記されている懸賞金に関する「連絡先」が警察署でないのは、この東村山事件だけである。同事件では東村山市民新聞社が連絡先となっている。
 段勲も乙骨某らと同様に、当初から朝木・矢野一派と親密な関係を保ってきた。結局は「アヤシイ、アヤシイ」と言っているだけで、他殺説を裏付ける確たる根拠は示されない。その一方で、なぜ矢野穂積は事務所内の捜査をわざわざ拒否したのか、矢野という人物は虚言癖の持ち主ではないかといった取材上の不可欠な構えはまったく感じられない。
 元創価学会員で、脱会後にペテン師「山崎正友」らとぴったりくっついて仕事をしてきたライターならではの、巧妙なスタンスである。