日記

2007/07/31(Tue)
スーツを着た蛇 4
 ●サイコパスは、とくにコミュニケーションが不足している環境において、人々が対立するように仕向けるのがうまい。(P391)
 ●サイコパスのつくり話には、必ずある程度の事実が織り込まれている。(P317)
 ●(サイコパスは)じつに巧妙に、気の利いた冗談を言って心を許しているふりをしながら、相手の内面の情報を徐々に引き出していく。(P104)
 ●サイコパスには、人間の心理を理解し、他人の弱点や脆さを探り、利用することに長けている者が多い。(P169)
 ●サイコパスと仕事をすれば、彼らの破壊的な行動によって散々な目に遭うことになる。(P244)
 ●サイコパスは隠蔽や言い逃れによって、自分のミスを人目につかないようにしてしまう。(P309)
 ●サイコパシーは精神疾患ではなく、パーソナリティ障害であり、サイコパスが外からはまったく正常に見えることは広く知られている。(P272)

 上記のすべての記述が、ペテン師「山崎正友」にはそのまま当てはまる。
 山崎は、教団の顧問弁護士として、教団と宗門との折衝役となり、お互いを対立するように仕向けた。昭和50年代の初めのことだ。さらに同時期から「週刊文春」などの出版社系週刊誌に学会ネタを流すようになり、事実の中に巧妙につくり話を挟んでリークした。多くの記者らの心理を理解し、巧みに利用した。内藤国夫、溝口敦、赤旗記者らもそうした一群に該当する。
 山崎は自ら経営した冷凍食品会社が倒産する間際、多くの詐欺行為を働いた。だが、証拠をすべて破棄させて隠蔽し、人目につかないようにした。
 さらに次のターゲットとなった正信会の関係者らも、同人の“破壊的な行動”によって被害を蒙った。同人の言動を俯瞰すると、異常な発想や行動が目立つ。だが、初めて接する者には、「正常な人間」に見えた。なぜならこうした一群の者たちは、相手に与える≪印象≫を自在に変えられる「特技」をもつので、相手に本性を悟られないように振る舞うことができる。だが、そのボロは、いずれも後になって発覚した。