日記

2007/07/27(Fri)
スーツを着た蛇 2
 サイコパス研究の第一人者、ロバート・ヘア博士の新しい邦訳本『社内の「知的確信犯」を探し出せ』は、前著『診断名サイコパス』に比べ、最新の研究成果を含め、サイコパスとはいかなる存在であるかを、よりわかりやすく読者に提示する。目を通していると、小生には、どうしても、“資格を失ったある弁護士”の軌跡が、そのままオーバーラップしてしまう。例えば、以下のような記述において顕著だ。

 ●サイコパスの多くは周囲に寄生する。友人や家族の厚意や支援を利用し、ときには食い物にして、寛容さや人のよさにつけ込むのだ。そして、あちこちを転々とし、支援者のもとを渡り歩く。(P38)
 ●多くのサイコパスは優れた話術を持っている。(P59)
 ●サイコパスは周囲に与える自分の印象を自在に変えられる。(P59)
 ●人にたかるのに罪悪感を覚えることもなく、四六時中だれかに経済的な支援を求める。(P68)
 ●パートナーとなりうる異性を引きつけるために、執拗に、平然と、手練手管をろうして相手を操るが、その後はパートナーもパートナーとの間にできた子どもも見捨て、新たなパートナーに乗り換える。(P70)
 ●サイコパスは自分に都合の悪いことはすべて他人や状況や運命のせいにする。(P75)

 “希代のペテン師”「山崎正友」と付き合ったことのある人々によると、同人は非常に人なつこい性格を持つ人物として知られる。相手に好印象を残すのは、サイコパスの得意とするところだ。冒頭の新著によると、サイコパスは、【評価】→【操作】→【放棄】のサイクルをさまざまな場所で繰り返す“生き物”という。
 つまり、多くの職場などでカモ、パトロン、手駒となる人物を適切に「評価」し(=見定め)、次に自分の利益にかなうようにそれらを「操作」する。さらに役に立たなくなると見るや、それらを「放棄」するといった具合だ。山崎の場合、それを最初の教団内で行い、さらに次の活動の場となった正信会(日蓮正宗の分派)でも繰り返した。現在は、日蓮正宗そのものを“操作”している段階と思われる。
 山崎は、正信会の信徒として同人を援助した女性を手練手管を使って操った(操作)。その女性との間には子どもこそできなかったが、新たなパートナー(=現在の妻)に乗り換えたのも事実である(放棄)。同人はいまも、経済的支援を求めて生きていることが、さまざまな証言などから明るみになっている。