日記

2007/07/09(Mon)
代理人が複雑に入り組む「週刊現代」裁判の“裏事情”
 まずは最下段の訴訟一覧表をご覧いただきたい。
 これらは現在、「週刊現代」が抱える判明分の訴訟の一覧(嫌がらせ目的の本人訴訟などを除く)だが、これらを分析していくと、代理人が非常に入り組んでいる様子がうかがえる。
 まず、@の元公明党国会議員ら3人が、発行元である講談社と矢野絢也を訴えている裁判――。講談社側の代理人は@からHまでいずれも同社の顧問弁護士と見られる事務所が受任しているが、注目されるのは、講談社の共同被告(相被告)となっている矢野絢也側の代理人だ。名誉毀損訴訟ではその名を知られる弘中淳一郎弁護士をはじめ、ほかに妙観講員のデマビラ事件で日蓮正宗の代理人を務めたことのある弁護士などだが、そのうちの弘中弁護士は、Gの野村克也監督が「週刊現代」を訴えた裁判では、原告の野村監督側の代理人をつとめる。
 つまり、一つの事件では講談社と同じ被告側代理人ながら、別の事件では、講談社の「敵側」となって争う関係にある。そうした入り組んだ関係は、実はこの弘中弁護士に限らない。
 例えば、BやDの裁判は、このほど『マングローブ テロリストに乗っ取られたJR東日本の真実』(講談社)という“労作”を出版した西岡研介氏の連載によって起きたものだが、講談社側の代理人には同社顧問弁護士がつき、執筆者の西岡氏にだけ別の代理人がつく形となっている。文藝春秋社の顧問弁護士といわれている喜田村洋一弁護士だが、西岡氏は過去に「週刊文春」記者の経歴があるため、もともと訴訟をとおした関係があり、もっぱら“有能”と評判の喜田村弁護士に委任した形であろう。
 さらに現在、大相撲の八百長キャンペーンで起きているEの裁判でも、執筆者の武田頼政氏にだけ、同じく喜田村弁護士がついている(1回目の口頭弁論の直前に、武田氏に当初ついていた講談社側代理人が全員辞任)。つまり、客観的にみれば、「週刊現代」は最も力を入れるべき“社運”をかけた裁判に、自社の顧問弁護士だけでは訴訟をまかなう能力がなく、ライバル社である他社の弁護士に“援軍”を求める形となっている。
 その喜田村弁護士も、Cの小沢一郎・民主党代表が不動産がらみの記事をめぐって「週刊現代」を訴えた裁判では、喜多村氏自身が民主党の代理人を務めるといった関係にある。つまり、同弁護士も、2つの事件で講談社側と同じ共同被告の代理人をつとめる一方、別の事件ではその講談社の相手側となって争う関係にあるわけだ。
 余談になるが、Eの事件で日本相撲協会の代理人を務めていた伊佐次啓二弁護士は、さらにCの事件で、小沢一郎代表の代理人を務める。「週刊現代」がなぜ、あれほど躍起になって同弁護士を叩いたのか、その背景事情が透けて見えてくるようだ。

 ■「週刊現代」が抱える訴訟一覧(判明分のみ)

   原  告        請 求 額      提  訴       執 筆 者 
 @ 大川清幸ら      3000万     2005年7月   藤田康雄(編集)
 A 細木数子        6億        2006年5月   溝口敦こと島田
 B JR総連        4400万     2006年8月   西岡研介
 C 小沢一郎+民主党 6000万      2006年9月   長谷川学
 D 松崎明        1億1000万   2006年10月  西岡研介
 E 日本相撲協会   7億8000万    2007年2月   武田頼政
 F 堀江貴文       5000万     2007年3月
 G 野村克也       3300万     2007年4月
 H テレビ朝日       2億        2007年6月