日記

2005/11/21(Mon)
“第2の門脇”と噂される「草野敬」が裁判で主張した『ジャーナリストA』の中身
 「週刊新潮」にとって今年10件目の敗訴となった飯島勲裁判で、このネタを引っ張ってきたのは、同誌編集部のデスクで、契約社員としては“古株”の「草野敬」(45)であることが判明した。しかも、摘示した事実について、なんの≪裏づけ≫もとっていない、いつもながらの新潮らしい記事だった。
 発端は“ライバル誌”「週刊文春」が放ったスクープ記事。昨年5月13日号で文春は「福田長官独占告白 『本当は8年間払ってません』 誰が払うか!欠陥年金」と題するトップ記事を掲載、福田官房長官の辞任につながったとされる。すると、「週刊新潮」は翌週号で、「首相秘書官の『謀略リーク』に敗れた『福田』」とのワイド記事を掲載。要するに、週刊文春に情報を流したのは、首相秘書官の飯島勲であると、指摘したのである。
 前述のようにこのネタを引っ張ってきたのが草野で、同人の言い分によると、2004年5月8日(土)午前11時ころ、日本橋箱崎町のロイヤルパークホテルで「ジャーナリストA」と面談。このA氏は「月に1〜2度会う」間柄で、いわゆるネタ元の一人という。そのジャーナリストAが、草野に対し、概要次のように述べたのだと、草野本人は主張する。
 「実はあの文春の記事は、私が文春に教えたんですよ。秘書官の飯島勲からどこか適当なリーク先はないかと頼まれ、週刊文春は飯島本人が裁判を行っている関係もあって、飯島が流したことがばれにくいと思った。鈴木洋嗣新編集長への“就任祝い”といった意味もあった」(A氏が語ったという内容)
 この情報を、週刊新潮は、トップニュースとして掲載。だが、裁判でも明らかになったが、情報の裏づけは取れずじまいのままの掲載だった。さらに裁判においても、「ジャーナリストA」の実名は明かされることはなかった。
 今回、同誌に対し330万円の損害賠償の支払いを命じた東京地裁の滝沢泉裁判長(民事25部)は判決文で、「取材が極めて不十分で、記事は真実とは認められない」「ジャーナリストAの存在が疑われる」と指摘している。だが、草野の主張によると、ジャーナリストAは次のような人物だという。
 「そのジャーナリストはテレビや雑誌などにもたびたび登場し著名な人物」
 「私とは13年の交流があり、以前から親しく付き合っている関係」
 「(文春の)鈴木編集長と非常に親しい」
 「飯島氏とも昔から親しく、そのことはジャーナリストAと親しい者ならたいてい知っている」
 はたしてこの「ジャーナリストA」は、ほんとうに実在するのか? ちなみに、「草野敬」は先日、韓国の報道評議会「言論仲裁委員会」で訂正放送を命じられた韓国ソウル放送(SBS)の“問題番組”をそのまま引き写した特集記事(10月6日号)にも中心的に関わっていた。いつもながらのお粗末な取材を先行させる「週刊新潮」の実態を思えば、裁判所の指摘も真実に思えてくるが、いかがだろうか。