「国民ファースト」の呼称は未来になじまない

東京都議選で「都民ファーストの会」が圧勝したため、次の国政選挙での“連動”の思惑が取りざたされている。その際の名称として「国民ファースト」を小池知事はほのめかすような発言を行っているが、この呼称にはやはり違和感がある。都民ファーストの会の「都民」には、日本人・外国人をへだてるニュアンスは感じられないのに対し、「国民」には、明確に外国人が排除された意味をもつ言葉だからだ。国民はイコール日本国民であり、日本国籍保持者、つまり法律的な日本人という意味になる。そこからは、永住権やさまざまな在留資格をもって日本に滞在する外国籍住民は、排除される意味になるからだ。その意味では、「国民ファースト」ではなく、「住民ファースト」にすべきと私個人は考える。もっとも、小池都知事の考え方が、日本は日本人だけの国であり、外国人のために何らの考慮は必要ないという精神性、哲学性をもって国政に関与するというのであれば、それはそれでスジは通っている。ただしそうした政党に未来はないし、いずれあまた起きては消えていったかつての新興政党と同じ道をたどるだけであろう。

 

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