◆門田隆将7 三流日本人の言動 

この人物が最近煽っているフレーズの一つが「内なる敵」なる用語である。驚くなかれ、これは同じ日本人に向かって発している言葉である。どういうことか。同人の認識を意訳すると、韓国人はウソをいいまくる困った民族であり、その矛先が日本に向けられ日本の国益を侵害している、ケシカランといったものだ。そのため韓国は「学習させる」(2018年12月29日付ブログ)べき対象であり、「日韓断交に踏み切るべき」(同年12月1日付)と公言してはばからない。逆にそうした主張に同調せず、「静観する時期」などと冷静な意見を述べようものなら、門田から「日本にいる『内なる敵』こそ真の敵」(同)という言葉で攻撃されることになる。要するに、自分の意見と同調しない者には「非国民!」と言いたいわけだ。 そこから見えるのは、自分の意見に従わない者はことごとく「敵」という増長した矮小な精神性を体現する言動であり、極めて排外的、独善的な振る舞いでしかない。  そもそも同人の主張する「日本は『拉致・監禁・強姦国家である』という誤った認識が定着」(2018年11月21日付)や「ありもしない『強制連行』」(2019年1月5日付)といった歴史問題に関する認識そのものが、ファクトに基づかない、デマそのものである。  ことし5月に同人が発刊した『新聞という病』という新書がある。読んでみればわかるが、中身は偏向そのもので、異論を受け付けない。朝日新聞には「この国から出ていけ」とまで示唆する。さらに内容的にも深みはなく、スカスカだ。その内容を平たく説明すれば、朝日と毎日は日本を貶めている新聞だからケシカラン、産経だけが正しい唯一の新聞というもので、まるで産経のエージェント(代理人)として執筆しているかのような代物だ。それでも一定程度売れるというのは、いまの日本社会に根付いている「国民的熱狂」の賜物に思える。 (1) 共生の姿勢からほど遠く、異なる意見を排除(自己チュー) (2) 高みから見下す (3) デマを使う (4) 過去の大量生産した捏造記事の責任もとらない(頬かむり) いずれも武士道の精神を帯するはずの日本人の平均的感覚すると、とても「一流の日本人」とは言えないものばかり。人間としても三流であろう。そんな人物が「一流づら」して跋扈している現状こそ、現代日本社会の病巣に思える。

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