93年ごろの思い出

私が人と異なる経験をしたおそらく数少ない一つは、PKOに選挙監視員として参加したことだろう。とくに93年のカンボジアPKOに選挙監視員として派遣されたことは、当時、世論を2分した自衛隊海外派遣とからみ、社会的関心事となった。選挙監視員は一時的に国に採用された公務員の資格で派遣された関係で、当時の首相と集団で直接面会する機会も生まれ、事後にも何かと集まることが多かった。あれは93年の後半、あるいは94年のはじめだったかもしれない。首相官邸にPKOに参加した関係者が呼ばれたことがあった。政治家、自衛隊の代表などが混じる中、当時、防衛政務次官だった山口那津男衆院議員(当時)もそこにいた。以前に一度書いたことがあるが、そこで個人的に自衛隊に関する話をしたことを覚えている。当時は、93年夏に自民党が下野し、非自民非共産による連立政権が樹立されてまもない時期で、公明党から数人の大臣が出る一方、将来の党を担うと思われる若手議員を政務次官として主要省庁に送り込んだ。外務省に東祥三、防衛庁に山口那津男が送られていた。当時の山口氏はまだ40代前半で、若々しい誠実な感じが印象に残っている。

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