共産党の都合のよい宣伝

本日付の「しんぶん赤旗」などを目にすると、日本共産党の政権入りをめざす並々ならぬ心情が透けて見えてくるようだ。参院選の公示に合わせ、自分の党の候補者だけでなく、「野党連合」全員の候補者の名前に加え、全員の顔写真まで掲載し、さも「我々こそ野党連合の理論の主体者」とでも言うばかりの紙面となっているからだ。本日付紙面に掲載された志位委員長の新宿駅西口での街頭演説の内容も詳報されている。ここで志位は「財界中心」と「アメリカいいなり」の2つの事柄をあげ、「日本共産党の躍進で日本を変えよう」と訴えている。同党の「アメリカいいなり」はしばしば耳にするフレーズではあるが、以前の同党は「アメリカ帝国主義」なる古めかしい言い方をしていた時代もあった。当時、「アメリカ帝国主義」に対置されたのは、帝国主義の対極にあると同党が考えていた盟主・ソ連の存在だった。同党は今となっては「アメリカいいなり」などと政権批判を繰り返すが、実は自分たちこそ長らく「ソ連のいいなり」であったという、不都合な真実には絶対にふれようとはしない。今月、同党は創立97周年の佳節を迎えるものの、実に党史の半分以上が「ソ連いいなり」の時代だった。そんな彼らが今となっても「アメリカいいなり」などと主張している姿を見ると、興ざめするばかりだ。後年、ソ連の施政が失敗すると、彼らは手の平を返すかのように、強烈なソ連攻撃を始めた。自分たちを産み落としてくれた「親」ともいえるソ連に対し、ボロクソに批判し、貶め、自己正当化のみに躍起となった。自分を産み、育ててくれた親を大事にするという日本人の習慣からすると、日本共産党のこうした姿は、親不孝の極致ともいえる姿であり、人間としてとらえれば、およそ「まともな人間」とはみなされない。

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