世界革命の破たん

1919年3月、世界を共産主義化するための組織コミンテルンが結成された。それから3年後、その目的の一翼を担うべき存在として、日本共産党が結党された。コミンテルン結成から100年――。世界革命はだれの目にも破たんに終わり、歴史的には決着がついた形となった。いまではこの世界革命の「試み」のこん跡が、多くの国に残されているだけである。 歴史にイフは存在しないが、戦後、共産主義的ユートピア思想が日本社会にも蔓延したとき、場合によってはそれが多数派を占めることもありえる情勢であったと考えられる。もし日本で共産革命が達成され、共産主義政府が誕生していたとしたら、どうなっていただろうか。考えただけでも、悪寒が走る。日本共産党は、挫折した世界革命から離脱したように見せる形で、今も「存続」のみを目的として生き長らえる政党にすぎない。 もはや共産主義の理想を語ることもなく、ひたすら有権者の世話をし、恩を売ることでのみ、票をかき集めることに躍起な政党だ。共産主義の特徴である「ウソ」も平気である。彼らにとってそれはプロパガンダとしかみなされていない。だからこそ良心の呵責などみじんも介在しないのだ。 世界的にみて、日本共産党の存在は、民主主義国家に咲いた一輪のあだ花のようなものであり、シーラカンスそのものだ。

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