容共野党連合が参院選挙で一本化

7月の参院選に向けて野党5党が一人区において候補を一本化することで合意したとの記事が各紙に出ている。野党が参院選に勝利するには最低条件となる事柄だろう。ことしは4月に統一地方選挙も行われる。いまから20年前の1999年――。このころ日本共産党は社会党(社民党)の衰退に伴って漁夫の利を得る形で躍進。地方議員数は4000と同党史上の最高議席を誇っていた。現在同党の地方議員数は2700台にすぎない。一方の公明党は20年前も現在もほとんど変わらない2900台の議席を維持している。また自民党は3600から3200台に減らしている。共産党が躍進するのは常に、社民党なり、民主党など他の左翼政党の衰退に乗じて、その批判票の受け皿として小規模な躍進を繰り返してきた。逆に近年の立憲民主党のように他の革新系野党に風が吹くと、共産党票は減る傾向にある。その意味では、共産は野党にあってつねに環境に左右される「環境任せの政党」でしかない。それでも一般国民として無視できないのは、安倍政治の批判票の受け皿として、共産が国政に参画する可能性がいまだにゼロにはなっていないことだ。93年の政権交代に伴う連立内閣では、非共産という明確な「一線」が引かれていたが、小沢一郎をキーマンとするいまの野党各党は完全にそうではない。その結果、日本共産党は国政に参加できるかかもしれないと錯覚し、きょうの赤旗1面トップも、自分たちがさも野党をまとめているかのような紙面づくりになっている。「暴力政党」を連立政権の一員として想定している限り、日本の危機が消えることはない。

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