矢野穂積の大ウソ

最近「窃盗症」という言葉を新聞紙上などでも時折目にするようになった。この病気は財布に十分なお金が入っていても盗みを行うところに特徴がある。要するにお金に困って万引きするのではなく、盗むこと自体が「気持ちがよい」などの病気だ。今から20数年前、このような言葉は世間では存在しなかった。

1995年に東村山市で女性市議が転落した事件があった。この女性はお金を持っていたにも関わらず市内の洋品店で安価なTシャツを万引きし、警察沙汰になっていた。市議会議員が自分の市の中で、窃盗を働いたことが発覚したのだから、それはそのまま職業生命に直結する問題である。そうした状況を苦にした自殺ともいわれていたが、そうではないと強行に責任転嫁を図った人物がいた。

同じ会派の市議会議員であった矢野穂積という男である。この人物が主導して「自殺ではない、他殺だ」と声高に叫び、世間を欺く行動を取り始めた。すべては自分たちの会派の信用を失わないためであり、自分の議席を守るための自己保身にほかならなかった。自分の身を守るために、同僚の死を“利用”したのである。

当時から「窃盗症」という言葉や概念が存在していれば、事件は違った説明の仕方をされ、その展開も変わったものになったと思われる。

 

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