政治指導者が社会に与える影響

 米国トランプ大統領が移民の入国制限に同意する大統領令に署名したことで各地で多くの嫌がらせが起きていることが報じられている。本日付の毎日新聞によると、ニューヨークのケネディ国際空港の待合室で、航空会社のイスラム教の女性職員が見知らぬ男に「大統領がお前たち全員を追い出すだろう」と暴言を吐かれ、蹴られたという。そうした嫌がらせはすでに広がっているようだ。文化の違いを認め、多文化共生型社会を推進するのとは≪逆行≫して、これでは異文化はすべて敵といった風潮を強めることになりかねない。
国家指導者と社会的風潮の関連でいえば、日本も実際は似たような面がある。日本では安倍首相自身が南京事件はなかったとする勢力の後ろ盾になっており、実際私はその種の右派系の集会で、首相に復帰して間もない安倍首相の激励のメッセージが読み上げられるのをこの耳で聞いている。そうした政治指導者の立ち振る舞いによって、一部勢力が勢いづき、それが社会に影響を与えていった結果、現在のアパホテルのような問題も生じていると思われてならない。
トランプ首相が≪あからさまな扇動者≫であることはわかりやすい例といえるが、安倍首相も本質的には似たよう側面をもっており、安倍首相の場合は≪良識を装った扇動者≫という違いでしかない。社会に与えている影響としては、まったく同じようなものという意味である。

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