日本会議が乗っ取られるとデマ吹聴した与那国島

戦没者慰霊のため両陛下が3月下旬に沖縄県を訪問することが各紙で報じられた。日程は3日間の見通しで、沖縄本島のほか、最西端の島・与那国島にも初めて足を運ぶ予定という。与那国島は人口1700人ほどの小さな島で、私も10年ほど前に訪れたことがある。当時、永住外国人に地方選挙権を認めたら、この島が中国に乗っ取られると、日本会議がキャンペーンしていたので、確かめに足を運んだのだ。役所に行って調べてみると、この島にいる永住外国人はわずか5人程度で、さらに島の居住スペースは限られるため、島外から大挙して外国人が押し寄せ、集住することなど「到底無理」という地元住民のコメントも得て帰ってきた。ましてそうした外国人が選挙資格の前提となる永住権を取得するのは、さらに容易なことではない。

日本会議がいかに事実に基づかない、いい加減な印象操作を行ってきたかの一つの証左だ。もっとも似たようなデマを最初に発信したのは全国紙の産経新聞で、「対馬が危ない」などとこれも大した事実的根拠もなく、印象操作キャンペーンを始めたのがきっかけである。このキャンペーンはいまも断続的に続けられている。

 

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