★堕ちた生き方  「反逆者」に見る共通パターン 6

 元弁護士・山崎正友の人生は、一言でいえば、逆恨みの人生だった。私が取材者の立場でその晩年に接した限り、最も特徴的なことの一つとして、強烈な被害者意識があげられる。教団の生え抜き弁護士第1号として偉くなったのはいいものの、肝心の信仰のほうが伴わなかった。彼は教団が、信仰を基とする団体であることを忘れていたようだ。
 山崎は、金儲けが第一の幸福と錯覚し、冷凍食品会社を経営するも失敗、数十億円の負債を抱え込む。その結果、数十億円の手形詐欺を働き、顧問先にも泣きついた。顧問先への恐喝行為が原因で実刑判決を受け、刑務所暮らしを余儀なくされる。そうした自身の境遇の原因を自分自身に求めるのではなく、逆に教団や池田名誉会長に“責任転嫁”したのが、彼の後半生の特質だった。
 一方で、池田名誉会長から色紙をもらったことを自慢し、自分がどれだけ信頼されていたかを著書などで書き残している。自己正当化の心情の一環と思われるが、そうした行動は、波田地克利が多くの副会長すらまだもらっていなかった金褒賞をもらったと法廷内で自慢した姿とも似通っている。山崎は最後まで逆恨みに基づく批判活動を続け、最後はわびしく亡くなった。波田地も人生の最後まで、教団の執行部に対し、「四人組」などの主張を続けるだろう。
 これまで見てきた最近の除名者のパターンをもとに、現代の青年たちが、彼ら「除名者」らの二の舞となる生き方をしないで済むように、小生なりに必要な心得を箇条書きでまとめておきたい。結局、どのような立場にたとうとも、崩れていく原因は、自分自身の中にある。教団があくまで「信仰の世界」である以上、自身の信仰の強さと深さがあくまで問われる問題だからだ。

 ○信仰の世界に「隠居」などという発想は通用しないものと思い知れ
 ○(不祥事を起こすなど)窮地のときこそ、自分は試されていると謙虚に自省せよ
 ○「自己正当化」と「逆恨み」のスパイラルに、よくよく注意せよ
 ○過去の栄光にすがるな 現在と未来にのみ生きよ
 ○間違ったことを間違ったと素直に認めることのできる勇気(=正直で、柔軟な精神性)を持て
 ○自身の欠点を鋭く指摘してくれる助言者を、必ず身の周りに持て

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