慰安婦教科書への攻撃

灘中学などが採択した慰安婦問題を記述した内容を含む教科書に、産経新聞などに影響された右派が執拗に抗議を続けている問題が毎日新聞で報じられた。93年のいわゆる「河野談話」以後は、ほとんどの中学教科書で慰安婦の記述がなされていたが、いまでは1社のみという。90年代の政治がリベラルだった時代から、2度の安倍政権をへて、世の中が右傾化した大きな象徴ともいえるのが、歴史教科書における慰安婦記述だ。

「河野談話」では、当時の河野官房長官が記者会見で「強制連行があった」と述べたことが虚偽などとして批判される。だがその後の多くの心ある研究者たちの調査では、強制のケースが多くあったことが資料から裏づけられているものの、日本政府はそれらの資料をあえて認めようとしていない。歴史の真実に対して不誠実という声が出てくるのは当然のことだ。
まして「河野談話」の文章自体に、一行として、誤りはないことを小生も過去にレポートしてきた。この問題は、現在の日本の歴史に向き合う姿勢が間違っていることを示すものであり、改善されなければならない。

【毎日新聞】https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20170809k0000m040031000c.html

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