シャドー・キャビネットのすすめ

野党各党が安倍政権の打倒を叫ぶものの、具体的にどのように政権交代を行うかは、これまで何も示していない。野党第一党もまだその段階ではないと考えているのかもしれない。だが有権者からすれば、仮に野党に投じて、最終的にそれがどのような形につながるのかイメージできなければ力にはなりにくい。日本でも過去に野党第一党において作られてきたのが「影の内閣」と呼ばれるシャドー・キャビネットだ。驚くことに、ある共産党衆院議員が、志位和夫総理、枝野幸男官房長官という想定を単行本に公然と書いていたが、言語道断である。小生がこの制度を推奨するのは、いまの野党連合が「共産党入り政権」はつくらないという意思を国内外に明確に示すためである。日本共産党は歴史的にも経緯からも日本国内では「異質の政党」にほかならない。その異質性を薄める目的で、さまざまに厚化粧し、さも「ふつうの政党」であるかのように振る舞っているにすぎない。野党連合はシャドー・キャビネットを策定したうえで総選挙に突き進んでほしいと念願する。

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