無風の参議院選挙

次回総選挙の「前哨戦」ともいえる参議院選挙が終了した。総選挙は再来年の10月までには必ず行われる。今回野党連合は一人区で候補者を一本化したが、次回総選挙ではこの方式を踏襲する旨、昨晩も野党党首複数がコメントしていた。いずれにせよ日本共産党はその野党連合の中核であり、衆議院の議席を決める総選挙、つまり政権選択を行う選挙において、一方の極に同党が存在する事実上初の選挙となる。だが同党は過去に組織的に人を殺めた「実績」が今後ともついて回ることになるだろう。あらゆる組織において個人的に犯罪を起こす跳ね上がり者は存在するかもしれない。だが同党の殺害行為は、党中央の指令のもと、同党の地域組織での謀議をもとに集団的に起こされた点に特徴がある。また最大の問題は、そうした過去の犯罪行為について、真摯に反省したこともなく、現執行部が「言い逃れ」や「責任逃れ」を続けているという事実だ。過去の犯罪集団を抱えた一方の極が、最初から一方的に不利な状況に陥ることは明らかだろう。このような歴史を持つ政党であるからこそ、長年、永田町ではまともに相手にされず、仲間にも入れてもらえなかった経緯がある。だが小沢一郎氏を筆頭とするいまの野党の面々にとって、背に腹は代えられない。なんでもありの世界だ。

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