中国共産党と日本共産党の本質的な違い

 中国共産党はいったんは政権を取るという意味での革命を成し遂げた共産党であり、日本共産党はいまだ革命を成し遂げていない中途半端な共産党である。いずれも歴史的にはコミンテルンの指導の下に作られた。日本共産党は戦後長らく、ソ連共産党を天まで持ち上げたのと同様、中国についても同じように翼賛を続けた経緯がある。同じマルクス・レーニン主義を掲げる「兄弟党」として、受け継ぐDNAはほぼ同じと見てよい。いま香港で起こっている現象は共産主義政党が支配する国家において特別なこととは思えない。共産主義は独裁主義と表裏一体の、民主主義とは相反する概念であり、共産主義と民主主義は容易に両立しえない。ただ日本の場合、民主主義というものが制度上定着しており、そうした土壌のもとで日本共産党がさも自分たちもその一員という顔つきで、ご都合主義の理想を標ぼうしているにすぎない。要するに、リアル共産主義と、空想(机上の空論)的共産主義の違いである。 後者はいわば「夢の世界」の範疇であり、現実と結びつく必要のない気楽さが特徴だ。

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