経済産業省が異例の閉鎖的措置へ

今日付の毎日新聞が1面トップで報じたところによると、経済産業省があすから庁舎内で職員以外の入室を禁止するという。これまでは省内のほとんどの執務室は開放され、外部からの取材も室内で受けていたが、こんごは、別室で行うことをルール化したという。また取材内容はすべて広報室に報告するように義務づけられたとのことで、一つの省庁における情報統制の厳格化の措置といえよう。とはいえ、国のもつ情報は国民のものが原則という声もあり、情報公開の流れに逆行しているとの指摘もでている。

情報公開といえば、防衛省で南スーダンPKOの現地部隊の日記を“情報隠し”したことは記憶に新しい。シビリアンコントロールが明らかに侵害された事案にも関わらず、統合幕僚長のクビが飛ぶこともなければ、だれ一人として処分もなされていない。これほどユルユルの事態もなかろう。PKO法が制定された92年当時であれば、明らかに内閣がふっとんでいてもおかしくない事態だ。それがいまでは何の問題もない。日本社会がいかに危険な兆候を示しているかということのわかりやすい事例とさえ思える。

安倍内閣を後ろからコントロールする省庁=経産省内で起きようとしている冒頭の措置は、日本社会がさらに変容していく一つの形としてとらえるべきかもしれない。

 

【デジタル毎日】 http://mainichi.jp/articles/20170226/ddm/001/010/173000c

 

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