オウム真理教と日本共産党

本日付の朝日新聞でオウム元死刑囚が自分が道を誤った原因をたどるための書籍を発刊したとの記事が出ていた。それを見て、かつての日本共産党がオウム真理教と酷似した行動をとっていた時代のことを思い起こした。 昭和27年に札幌で警察署の公安部長を「暗殺」した白鳥事件の関係者から昨年話を聞いたときのことだ。その方にはオウム真理教に関する評論家として有名な女性ジャーナリストも取材に訪れたことが話題に出て、オウム真理教と日本共産党の行動がよく似ていると言われていると私が尋ねると、即座に肯定の返事をかえし、若者を狂気に巻き込んだ点でよく似ていたと回想された。もちろんいまの共産党の行動を見てのことでなく、昭和27年当時の共産党を指している。 現在、数は少なくなったとは思われるが、当時の状況を実体験として知る老党員も存在するはずだ。だが同党は当時の過ちについて、正面から反省したことはこれまで一度もない。「あれは別の派閥がやったので、いまの共産党とは関係ない」などと子ども騙しの言い逃れを続けてきた政党である。 その意味では、オウム真理教の行動にそっくりとされてきた過去の共産党の姿は、決して「過去」のものとして終わった話ではなく、きちんとした総括もなされないまま、今に続いている継続した問題にほかならない。

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