ガラパゴス政党

 「科学的社会主義」という言葉を日本共産党がいつから使うようになったのか。詳しくはわからないが、私の調べた限りでは、1955(昭和30)8月の第6回全国協議会以降はすでに宮本顕治中央委員(当時)が使っている。 歴史を振り返れば、1922年、日本共産党はソ連の後押しで結党された外国由来の政党である。当時はコミンテルンという世界共産革命をめざす組織があり、日本共産党はその一支部という位置づけにすぎなかった。同党は現在「自主独立」などと一見格好のよいことを言っているが、実際は97年間の党の歴史のうち、半分近い40数年間はソ連に隷属していた。ソ連、中国、北朝鮮など社会主義国を「素晴らしい国」と天まで持ち上げ、まるで天国やおとぎの国であるかのように「アカハタ」紙上で翼賛賛美していた。 世界革命は失敗に終わった。科学的社会主義という言葉はウソであり、「非科学的」社会主義が本当の姿だった。仮に本当に「科学的」であったとしたら、とっくに世界全体は共産主義化されていたはずである。いま日本共産党は、一人だけ、日本国内で独自進化し、生き長らえる恐竜のようなものだ。世界でも珍しい現象だと思う。

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