中国共産党と日本共産党の違い

昨日付の東京新聞夕刊に「中国の歴史教科書」というタイトルで、「文化大革命 消えた毛沢東の『過ち』」と題する記事が掲載されていた。中国の文化大革命は犠牲者(死者)1000万人ともいわれる歴史的大惨事であり、中国の歴史教科書ではこれまで次のように書かれてきたという。

「1960年代半ば、毛沢東は党中央から修正主義が生じ、党と国家が資本主義復活に直面していると誤って認識した」

ところが最近の歴史教科書では「誤って」の3文字が削除され、毛沢東の無謬性を復活させる動きが顕著であると指摘している。それでも教科書に新たに書き加えられたという次の部分を見ると、中国共産党の謙虚さには個人的には驚かされる。

「社会主義国家の歴史は非常に短く、党は何が社会主義で、どのように社会主義を建設したらいいのか完全にわかっていたわけではない。そのために探求の中で回り道をしてしまった」

ひるがえって、日本共産党は、過去に多くの殺害行為を行ない、国民から総スカンを喰った政治的実績を持つ同じ共産主義政党だが、上記のような真摯な「自己総括」を行ったことはただの一度もない。反省もなく、「我々のみが科学的社会主義だ」とばかりに開き直ったままの態度だ。

中国共産党と日本共産党には、なぜこれほどまでに姿勢に開きがあるのか。やはり日本共産党は政権を担った実績が一度もなく、一言でいえば「甘い」というだけのことだろう。

「責任逃れ」は安倍政権だけの特質ではなく、それを批判する日本共産党も全く同様である。

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