自分で自分の首を絞めた足軽一派

 元職員3人が連名で出した本には、すべてが被害者意識に立って執筆されているという顕著な特徴が見られる。解雇無効を訴えた裁判で負けたのは、相手が偽造した証拠を提出したから。一派の事実上のリーダー格である福岡大祐が除名されることになったのは、元仲間が裏切り、事実でないことを意図的に証言したから。そうした理由付けのオンパレードだ。逆にその裏返しとして、次のような言葉が繰り返される。
 「自分は弟子として一切悪いことはしていない」(23ページ)
 「自分たちは己に誓って間違ったことは何一つしていない」(63ページ)
 「師匠に誓って絶対に間違ったことはしていない」(201ページ)
 これらの主張からよくわかることは、≪すべて人のせいにする≫という彼らの顕著な特徴である。冒頭の被害者意識は、最初のトラブルである世代間の対立事件においてもまさにそうだった。「暗黒時代は去った」などと3年にわたり後輩たちから中傷を続けられたなどと被害者意識を丸出しにしているが、そのような後輩を育てた自分たちの責任は、彼らの態度からするとゼロに等しいようである。
 結局のところ、問題の本質は、こうした独善性にこそ見いだされる。表面的なそぶりや態度ではなく、生命の底に巣食っている彼らの傾向についてである。彼らの行動がカルト的にしか映らないのは、まさにこうした独善性によるところが大きい。一言でいえば、独りよがりの行動という点に尽きる。

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