『頭に来てもアホとは戦うな!』を読む

この本(朝日新聞出版)をいきつけの本屋でタイトルに魅かれてたまたま手をとったのはそう遠い昔ではない。2014年7月に出版されているからすでに4年近く前に出ていたことになる。本の内容は「アホと戦うのは人生の無駄」と第1章のタイトルにあるように、アホと正面から対峙するのは自身の貴重な人生にとってプラスにならないから上手に避けていけというアドバイスだ。ただしこの本の著者は元国会議員でもあり、ふつうのハウツー本とはいっぷう変わったところがある。

世の中には常識が通じない人間がたくさん存在する。地域にもそうした手合いが数多くいる。以前、町会の役員をやっているとさまざまなことを経験すると書いたが、この本をもっと早く知っていればと思うことは多い。総会の議決を守らないでも何の躊躇も感じない中国系住民、さらに他人の誹謗中傷で塗り固められた汚らしいビラを各戸配布して住民に不快感を残す「共産党くずれ」など。

中国系住民が日本の戦後の民主主義教育を受けていないことは明白なので、総会議決の重みがわからないのは事情としては理解できる。だが民主主義教育を受けたはずの日本人までもがそうした手合いに影響され、動かされている現実を見ると、日本の民主主義の深化の度合いがあらためて実感されるというものなのだ。

「頭に来てもアホとは戦うな」――。貴重な助言である。

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