足軽3人組に欠けていたもの

1988年、池田名誉会長は青年部の育成に本腰を入れ始めた。1960年創価学会会長に就任して以来その姿勢は変わらなかったが、この年は将来展望を見据えて次世代の塊を育成する狙いがあったと推測される。実はこのときの青年部世代が現在の教団の中核世代となっている。

1988年を「青年世紀元年」と銘打ち、青年部幹部会などで定期的にスピーチを開始した。1月の最初のスピーチで言及したのが、松下幸之助との交流におけるエピソードだった。私の記憶では松下氏が揮毫した内容に関するものだったが、そのとき名誉会長は松下氏が記した「素直な心」について青年部世代にメッセージを発した。池田名誉会長が時の青年部に真っ先に教えたかったことの一つが、この「素直な心」であったことは象徴的である。

ひるがえって考えるに、学生部時代に後輩に迷惑をかけながら、そのことを反省すらもせず、いまだにその延長として正当性を主張してやまない足軽3人組の面々は、この池田名誉会長の指導を何ら斟酌していない現状と推察される。

松下幸之助氏は1976年に『素直な心になるために』という自著を発刊しているが、その中で「素直な心のない場合の弊害10カ条」として、「感情にとらわれる」「一面のみを見る」「独善に陥りやすい」などをあげている。「独善に陥りやすい」などはまさに彼らにそのまま当てはまることと思えてならない。

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