本日付の産経と日経に奇妙なベタ記事が掲載されていた。共産党の穀田恵二国対委員長が岩手３区から今回無所属で出馬している自由党の小沢一郎代表の選挙事務所を訪れ、同代表の後援会幹部を激励したというニュースである。この穀田氏、自ら京都１区の小選挙区候補として重要な立場にありながら、選挙の真っ最中にその任務を放り出して、他党の候補者のために岩手県まで飛んでいるのはまったくもって奇妙に映る。

穀田氏はこの小沢事務所の訪問に先立ち、同事務所前で共産党支持者や小沢氏の後援会員ら約２００人を前に演説したといい、その際、「小選挙区は小沢一郎、比例は共産党」と訴えたという。もともと野党共闘路線を陰で主導したのが小沢氏であることは知られているが、かつて自民党幹事長を務めた人間の地元事務所の前で、共産党最高幹部の一人が「比例は共産党」と叫ぶ姿は、目的のためには手段を選ばない者たちの人間性を物語る。