補選で身動きできない民進党

新しい代表を迎えた民進党は、選挙協力という大きな問題を抱えたままだ。すでに告示まで1カ月を切った衆院3補選では、「民進党執行部が共産党の要求に応じる気配はない」(本日付産経)という状態で、「野党の出遅れが目立つ」状況だ。とはいえ、共産党が求めるとおり、民進党が共産党と統一歩調をとれば、選挙協力を見直すと主張して代表選で勝利した前原代表が党内公約を破ることになるほか、党内に根強く存在する「共産アレルギー」からさらなる離党者および予備軍を増やしかねない。このままでは前にも後ろにも行けないという状況で、共産党が自主的に候補を取り上げてほしいというのが民進側の本音だ。

それに対し共産党は、「それでは本気の共闘にならない」とあくまで応じない構えだ。これにより漁夫の利を得るのが、与党側であることは言うまでもない。

本日付の産経には「共産 共闘動かず焦り」の見出しが躍っている。共産党にとっては、民進党との選挙協力がなければ、議席増が望めないばかりか、先の都議選の躍進も止まりかねない。引くに引けないというところだろう。それでももはや先進国において、共産党が議席をもつ国はわずかにフランスと日本だけという現実はより広く認識されるべきだろう。共産主義は必然的に独裁主義を生み、非人間的な独裁国家を生んでしまう。これは多くの国々において実験され、証明されてきた事実にほかならないからだ。

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