日本共産党の4つの変節

核兵器禁止条約が採択されたとはいえ、日本共産党の核兵器への反対運動に紆余曲折があったことは明らかだ。わずか半世紀あまり前にはソ連に従属する政党として、アメリカの核実験には反対するが、ソ連の核実験には賛成に回るという矛盾した態度をとっていた。

こうした矛盾は、核兵器問題に限らない。

原子力発電の平和利用についても、日本共産党はソ連の原発開発がアメリカより先んじたことを自慢して、自らの機関紙『アカハタ』紙上で大々的に宣揚を繰り返していた。ところがいまは「原発ゼロ」をうたっている。

日本国憲法をめぐってはどうか。当初は憲法9条に反対していたのが、日本共産党である。ところがいまは「9条を守れ」と主張してやまない。

北朝鮮に関してはどうか。半世紀前は、「兄弟党」として親密な関係を演出し、「地上の楽園」さながら日本から多くの在日コリアンを凍土に送りながら、いまでは知らんぷりだ。帰国者の日本への一時帰国についても、なんら行動しようとしていない。

これら4つの事例に象徴されるように、日本共産党は、半世紀前とはまったく『真逆の主張』をして、平気な政党である。私見だが、同党の悪質なところは、国民はバカだから、この程度の変節では支持は失われないと有権者を見下しているところだ。

政党としての根幹となるべき政策的主張が、これほど見事にコロコロ変わった政党も珍しい。国民はこの事実をもっと知る必要がある。

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